いよいよ田んぼに水が入る時期になりましたね~
水生生物たちもそれを感じ取って本格的に動き出す。そして私も動き出します!
さて、今回は知り合いの方の紹介で大阪市某所を案内していただけることに。
普段はタガメやゲンゴロウなど希少な水生生物たちと出会うために自然度の高い地域を周っていますが、今回は西日本最大の都市で人口も250万人を超える(令和3年4月)大阪市。
そんな大都市で心躍るような自然湿地と出会えました👍
それでは、確認できた生き物たちの紹介も兼ねてレッツゴー!
採集時間が限られる中では自然度が高い地域へ行きたい気持ちが勝ってしまうので、どうしても都市部の環境は自ら足を運ぶ機会が遠のいてしまいます。
しかし、もちろん都市部には都市部ならではの水環境に適応した生物たちが生息しています。
今回のような話は普段周らない環境を知る意味でも非常にありがたい機会です。
目的地までの道中では神社などが多いのである程度は自然が残っていました。
湿地に到着。
遠目にはとても水場があるようには思えない場所です。
軽い藪漕ぎをして奥の方へ向かうと・・・
水場発見!
案内していただいた方によると、湧水が数か所から出ているようです。
見た目には澄んだ水でまさしく貧栄養な湧水環境に見えました(個人的な感想です)。
想像以上に興味そそられる環境で、この水場を見た瞬間にテンションはMAX😄
どんな水生生物たちが住んでいるのでしょうか??
ウキウキで網を入れていくと・・・
ミズムシ
ほう。
ミズムシ
・・・
ミズムシ、ミズムシ・・・・・ヌカエビ(おそらく)
・・・・
ほぼミズムシしかいない!!
貧栄養な湧水環境には餌生物等も少ないためもともと水生昆虫の種類も少ないのですが、キベリヒラタガムシやマメゲンゴロウのような普通種は期待していました。
湧水に近い水場で確認できたのはミズムシがほとんどでしたね。
ヨシが覆っていることと水源が近いため水温が低いことが原因かと思い、少し開けた水場へ変更。
小規模なたまり場を発見して網を入れていく・・・
ヌカエビ(おそらく)、ヒメタニシ(おそらく)、オオシオカラトンボのヤゴ、ショウジョウトンボのヤゴ、ギンヤンマのヤゴ
少し移動するだけでここまで種数が違うものかと驚きました。
開空度など日当たりのよさは重要な要素ですね。
そして、
小魚が!
一瞬メダカかとテンションが上がりましたがよく見てみるとメダカではありません。
グッピーかカダヤシです(尾びれと背びれの位置で判別するようです)。
どちらにせよあまり嬉しくないですね😑
網を入れ続けるとさらに追い打ちをかける生き物が。
それは・・・
アメリカザリガニ様です。
ショック!
初めの水源で確認できなかったのでほっとしていたらこれですからね。
都市部の水域には必ずと言っていいほどいますね。
持ち込んだのは人間なので彼らに責任はないのですが、水草などを壊滅させ環境を改変させるのでいてほしくはないですね。
水生昆虫は望み薄になりました😅
そんな中嬉しい種も。
アメリカザリガニがいない小規模のたまり場ではスジヒラタガムシを多数確認できました!
この湿地帯で唯一確認できた水生甲虫で嬉しかったですね!
目立った生物はいませんでしたが、こういった湿地環境そのものに大きな価値があると思います。
周辺が宅地開発された都心部でぽつんと存在する湧水起源の湿地なんてそうそう見られません!
この立地条件だけでもたまらなく魅力的だと私は思ってしまうのです。
今回案内していただいた方はこの場所を保全するために土地の所有権を取得しようとされているようで、そのことも含めて今後どのように保全していくか協力して考えていきたいと思います。
生き物たちも夏場には違った顔を見せてくれるかもしれないのでまたこのオアシスにお邪魔したいと思います👍
ではでは
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