朝は最近肌寒く採集日和が続く
ここ2か月くらい某所をほぼ毎週うろうろして探していたのです。
なにを?って
“タガメ”です!
某所では10年ほど前まではそこら中にいたタガメも今ではその姿を拝めるのはごく一部の地域となりました。
原因はよく言われている農薬だけではなく、ウシガエルといった外来種やマニアによる採集圧があり、個人的にはこのマニアや業者による採集圧がかなり大きいように感じます。
ペットショップや標本でも1匹平均2000円ほどとかなり高額で取引されることもあり乱獲する輩が多いらしい。
私の友人にも昆虫マニアがいて、普段は楽しくいろいろ回ったりしているが、保全の考え方がどうにも合わない。
そんな友人は標本にして売りさばくタイプで、某所のタガメは俺がとりつくしたと誇らしげに語るのだが、私からしたら貴重な生き物を絶滅の危機に追いやるまで取りつくすことのどこに自慢できる要素があるのか理解できない・・・
希少種への考え方は人それぞれあって当然でお互いの正義がぶつかって不毛な争いになるので最近はこの話題には触れていません。
どちらの主張も間違いだとは言い切れないのでお互いの価値観を尊重しあうことが必要ですね。
ちなみに私も採集を楽しんでますが、生態系のバランスが崩れないよう密度を確認してから持ち帰っても1,2個体にしています。
こんな状況を打破すべく環境省がタガメを特定第2種国内希少野生動植物種に指定され(https://www.env.go.jp/press/107988.html)2020年の2月から売買や販売目的の捕獲が法律で禁止されました。
これで少しはましになるのかな?
様子見・・・
さて、前置きが長くなってしまいましたが採集記へ
朝9時スタート
数週間前ならこの時間帯でも少し動くと汗が滝のように流れていました。
・1か所目
棚田の中腹にある池でなかなかいい感じ。
農家さんに声をかけると案内していただけました。
網をいれると
ガムシ、コシマゲンゴロウ、ヒメゲンゴロウ、コガシラミズムシ、タイコウチ!
タイコウチはこの地域では久々にみました。
タイコウチも最近数が減っていると感じます。
タガメはおらず・・・
・2か所目
泥深い池でしたが
先ほどのメンツと変わらず。
・3か所目
今度はウシガエルの巣窟
ウシガエルがいると他の水生昆虫の種類と密度が一気に下がりますね。
水草が繁茂するだけにもったいない(でもウシガエルがいないと今度はアメリカザリガニが水草を駆逐してしまうかな?)
・4か所目
池の周りに柵がしてあり侵入不可
近くの農家さんにダメもとでタガメについて聞くと、ここの周辺だけいるとのこと。
農家さんはタガメをタイコウチやコオイムシと混同している場合が多いため念のため実物のタイコウチとコオイムシを見せて確認するも、これじゃないとはっきりおっしゃるのでこれはタガメだと確信。
しかし、結局その方の田んぼ周辺では見つからず、来春また来ることを伝えてとぼとぼ車へ
その途中よさげな水たまりと水路を発見してこれも半ばあきらめながら網を入れていき、最後のひとすくいと決めて入れると・・・・
コオイムシに混じりひと際でかいやつが・・・・
タガメです!!!!
控えめに叫んでしまいました(笑)
ようやく出会うことができ、大げさではなく感動して涙が出そうになりました。
さすがは水田の王者。
日本最大の水生昆虫だけあって貫禄十分。
今年はコロナの影響もあり地域をまたいだ移動を控えることにしていたので、タガメを見ることは厳しいかなと感じていましたが嬉しい限りです。
何十年先もこの地域で生き続けてほしいと切に願いますね。
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