暑さもピークを過ぎて採集日和となりつつ?あるこの頃
水田には黄金色の稲穂が風に揺れ、ウスバキトンボ(残念ながらアカネ系ではない)の群集が秋の訪れを感じさせる。
ミズスマシは近年急速に数を減らしています。
農薬等による水質悪化や温暖化の影響かなどさまざまな原因が考えられているが、明確な原因は不明とのこと。
有機的な汚れには強いらしい。
15年ほど前は私も近所で父親と捕まえた記憶があるのですが、私の住む地域のいい環境に行っても現在はその姿を見ることはできていないですね。
●以下簡単にミズスマシについて
・学名:Gyrinus japonicus Sharp, 1873
・体長:6.0~7.5 mm
・生息環境:水質のいい池や山間部の緩やかな流れの川や水路など
・餌:水面におちた昆虫など
・特徴:水面をくるくる回って泳ぐ。
目が水中用と陸用で4つある。
さて、採集は午後14時スタート。
ポイントは水田を進んだ奥の小河川のたまり場 入口の農家さんはかなりうるさいらしく(以前仕事で関わっていたそう)、友人はかなり嫌そう(笑)
路肩に車を止めると早速農家さんに何をするのか聞かれた。
昆虫採集ですというと「ふーん」で終了。
人がよさそうな人で一安心。
目的の場所に到達するまでに少し藪漕ぎをして到着・・・が、水が少ししかない!
どうやら上流からの砂が溜まって水場が消失したようだ。
あちゃ~、と思っているとその少しのたまり場に・・・ いましたミズスマシ!
クルクル回っている。
密度はそんなに高くないが生息を確認。
この地域では上で話した通り約15年ぶり!
不思議なことに生息はこの小河川だけで、近くにある似たような環境の河川では見られない。
このことは今後の謎解きポイント。
ほかにも何かいないかとすくっていると・・・ オオヒメゲンゴロウ!
この地域では初確認。 オオヒメゲンゴロウはなかなか渋みがあっていいですね~
生態も他の水生昆虫があまり見られない貧栄養な環境でみられるイメージがあり、そこも渋みポイント。
●オオヒメゲンゴロウ
・学名:Rhantus erraticus Sharp, 1884
・体長:13.0~14.0 mm
・生息環境:冷涼な水が流れ込む湿地や水たまり
・餌:ほかの水生昆虫やアカムシなど
・特徴:ヒメゲンゴロウより大きく、前胸背の模様は細長い
ヒメゲンゴロウと比べるとどっしりしている(感覚)
このほかにもシマアメンボの長翅型やアカハライモリも確認して大満足。 最後には以前台風の影響でアクセスができなかった池へ。
ヒシ等の水草もいい感じでヒメミズカマキリがいそうな環境でしたが確認できず。
しかし、コガシラミズムシやマルミズムシは大量に確認。
最近マメガムシがカエルに食べられると生きたまま排泄されるという面白い研究結果が発表され、もしかしたらコガシラミズムシもそうなのではないかと疑ったりしてました(笑)
全体的に時間を考えればかなり満足のいく採集でした。
やっぱり近場で貴重ないきものがいることが分かると嬉しいですね!
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